女性の体は妊娠前・妊娠中・出産後とそれぞれ段階的に変化をします。特に妊娠から出産までのあいだ、体にはさまざまな変化が現れます。
ここでは、妊娠中から出産までに起きる変化について、体の歪みなどを含めて詳しく紹介していきます。
妊娠から出産までに体に起こる変化とは
妊娠から出産までのあいだ、母体に起こる変化についてみていきましょう。
呼吸の変化
妊娠中は徐々に身重の状態に変わっていきます。子宮の増大とホルモンバランスの変化によって、胸式呼吸へと変化していきます。
なかには浅い呼吸から呼吸数の増加を起こすこともあり、妊娠後期に入ると横隔膜が押し上げられて、肺の体積が普段よりも小さくなります。
骨と体幹の変化
出産までのあいだ、骨盤を形成する骨たちの結合が可動しやすくなり、出産の準備を整えていきます。
赤ちゃんが育ってくるとお腹が重くなって姿勢が変化し、体重の増加や運動不足による体幹の弱まりも重なって、腰痛が起こりやすくなります。
腹部の変化
赤ちゃんの発育によってお腹が徐々に張っていき、成長とともに胎動を感じるようになります。
9ヶ月に入るとお腹の張りがはっきりと自覚できるようになり、回数が増えていき出産へと向かいます。
その他の変化
妊娠2ヶ月目から3ヶ月目にかけてつわりがピークを迎え、乳腺が発達し乳汁が出ることがあります。
お腹が張ってくると妊娠線が出てきますが、10ヶ月目に入り赤ちゃんが下がってくると胃のつかえが楽になってきます。
出産後に起こる体の変化
出産後はどのように母体が変化していくのか、詳しくみていきましょう。
骨盤の歪み
妊娠中、お腹の膨らみとともに骨盤が広がるため、広がったまま元に戻りにくいと歪みとなって残ることがあります。
関節痛
出産後はホルモンバランスの乱れやミネラル不足、体重増加、赤ちゃんを抱えることによる足腰への負担で関節痛をきたしやすくなります。
体のむくみ
産後は母乳の放出による水分不足を補うために、体に水分をためようとしてむくみが起きやすくなります。
また、運動不足からくる循環の低下によってもむくむことがあります。
その他の変化
一時的に抜け毛や便秘、過食が起きたり、マタニティブルーや産後うつが生じたりすることがあります。
注意したいのは、母乳の詰まりによる乳腺炎や産褥熱・悪露などです。高熱や子宮の不調はすぐにかかりつけの病院に相談し、適切な治療を受けてください。
さまざまな変化に注意
妊娠中~産後までは母体に普段とは異なる変化が出てきます。産褥熱のように、早急に対処しなければならないトラブルのおそれもあるため、体の変化には十分注意が必要です。
運動不足などによる腰痛や体の痛み、歪みなども定期的な健診と軽いエクササイズによって改善できるので、体のコンディションにもこまめに気を配るようにしましょう。